ウルトラブッダ

ウルトラブッダ (2010)
70cm(W) x 45cm(D) x 90cm (H) (全7体)
セラミックス1号金箔貼り

オーストラリアの一般家庭で(特に裕福層)、インテリアのひとつとして仏像(中近代あたりの遺物も多い)を飾る習慣に、違和感と興味を覚えたことから制作。仏像に代わる偶像の創作を模索し、日本のスーパーヒーローとの折衷とした。オーストラリアという異郷における自身の異質性が、その場違いな仏像に親近感を抱くきっかけとなった。お金にまみれ、疲弊した現代社会において、人は裕福であるなしに関わらず、精神的な安らぎ、あるいは救済を求め 、脱人類的あるいは宇宙的観点を備えた超人の来迎、あるいは己の解脱を願ってはいないだろうか──その象徴として、「ウルトラブッダ=超仏陀」を制作した。